集中力高める「逆さしりとり」――脳を鍛える歩き方④

2020年08月10日 | 脳を鍛える歩き方
「逆さしりとりウォーキング」を説明する重森さん

 今回も前頭葉を鍛える歩き方をお伝えしたいと思います。最近なんだか忘れっぽい、集中力が続かない、注意力が散漫になる、などの不安を持っている方は、ぜひ実践してみてください。3か月ほど続けると効果が実感できると思います。

 改めて、前頭葉の鍛え方を確認しておきます。とにかく「複雑なことを取り入れる」ことが前頭葉を鍛えるポイントでしたね。簡単すぎる課題では、前頭葉への刺激は普段の生活と変わりませんので、やや難しいくらいの課題に取り組むことが大切です。

 前頭葉は「アイデアを出す」「状況に合わせて判断する」「学んだ知恵や技術をいかす」といったシチュエーションで大きく機能します。前回の記事で紹介した「ひとりじゃんけんウォーキング」は、グー・チョキ・パーの状況に合わせて両手で指を組み替えていく作業が必要なので、「状況に合わせて判断する」ことを求める課題でした。

 今回紹介するのは、「逆さしりとりウォーキング」です。これは、「アイデアを出す」「学んだ知恵や技術をいかす」ことが求められる課題になります。「ひとりじゃんけんウォーキング」同様に、1人で楽しく取り組めるウォーキングですよ。

 ただし、一般的なしりとりよりもワザと難しく設定しています。例えば「なつやすみ」から始まるしりとりをする場合、一般的なしりとりでは、「なつやすみ→みみず→ずこう……」と進めていきますが、逆さしりとりでは「なつやすみ・みすやつな→みみず・ずみみ→ずこう・うこず…」のように、通常のしりとりの言葉に逆に読んだものも付け加えます。このことで、しりとりが複雑な課題に生まれ変わり、前頭葉を活発にしてくれるのです。

 こういった前頭葉を鍛える歩き方は、家事の合間やお出かけの際にも気軽に実践可能ですので、安全に気をつけたうえで、空いた時間に楽しく前頭葉を鍛えていただければと思います。

(関西福祉科学大・重森健太教授)

写真=「逆さしりとりウォーキング」を説明する重森さん

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